被害金の返還手続き詐欺にだまされない

昨日、返金手続き詐欺のグループが逮捕されたニュースが紙面をにぎわせた。以前より問題になり始めていた還付金詐欺、詐欺被害返金詐欺と呼ばれる被害者詐欺がいよいよ警察により摘発になったと言うことで当サイトとしては安堵している。

ネットでは前から指摘されているがマスコミや一般ではあまり知られていない返還手続き詐欺について詳しく説明していく。

返金詐欺、返還詐欺の手口

悪質業者は詐欺被害者のリストを「カモリスト」と呼ぶらしいが競馬詐欺、ロト6詐欺、未公開株詐欺など詐欺被害に遭ってしまった被害者のリストを基に電話をしてくるのが返還手続き詐欺の入り口である。

ボランティア団体を名乗ったり時には弁護士事務所を名乗ることもあるが、携帯電話で電話したり、非通知でかけてきたりと怪しいところもある。ここで問題なのは彼らが被害状況を詳しく知っていることなのである。詳細な情報を電話口で説明されることにより被害者が相手の調査能力を信用してしまうことで2次被害に遭ってしまうというのが典型的な流れになる。
業者は被害者に対して自分たちは貴方の被害についてたくさんの情報を持っていると説明してくる、
「今、被害者の方皆さんで詐欺会社に一斉返金をするため、弁護士が中心となって被害者の会を作っているんです。そこで、入手した悪徳会社のリストから●●さんが被害に遭われている事がわかりお電話しました。」

さらに、

「かなり大きな被害者の会になっており総額が1億円を超えている。そこで訴訟問題などに発展する場合、弁護士に手付金を払わなければならず、皆さんから被害額の15%を頂いております。もちろん、この勝負は詐欺会社の負けですから被害額は全額戻ってくるので、一時預かり金のような感じで考えてください。何のリスクも無く、被害金が全額●●さんに戻ってくるのです。」

とつなげてくる。ここで多くの被害者が多額の被害金に対して15%を支払うだけで全額が戻ってくるなら助かってしまう、と思いこみをしてしまいさらなる詐欺被害に遭ってしまう訳である。

この詐欺の悪質なところは、

詐欺業者のカモリストを同グループ別部隊に渡してマッチポンプをしかけていることである。
つまり、
自分たちで詐欺をはたらき被害を生みだし、詐欺に対して免疫の無い被害者リストを構築する。その後、正義の味方を装ってもう一度、被害者からお金をむしり取る
のである。

 

返金詐欺業者とまっとうな業者を見分ける

これはとても簡単なので頭の片隅に入れておいてもらいたい。
返金詐欺の業者は先ほども伝えたようにカモリストを基に電話をかけてきます。自分たちで被害者をつくりだしているため、被害額や名前、住所、連絡先など全ての情報を持っているため効率よく稼げるからです。
ところが、まっとうに情報を提供している詐欺被害情報サイトは誰が被害者かわからないのでサイト上で危険告知をするだけなのです。ここにとても簡単な法則が存在するのです。

 

電話がかかってきて返金できると言われた

詐欺

 

これだけ覚えておいてもらえれば返金詐欺に遭う確率は激減する。法則の根拠は簡単で、まともなサイトには誰が被害者でどんな被害に遭っているかを知る術が無いのである。

 

個人情報を共有している闇金業者
昨今、ネット詐欺に遭った方からの相談にある傾向が出始めている。ある日突然、闇金から電話がかかってくるというもの。
ネット詐欺で大金を盗られてしまったとはいえ消費者金融などで借金をしたことが無く、金融情報が漏れるはずがない方々に闇金が電話をしてきているのである。仮審査サイトや一括申込サイトに登録した事で闇金に情報が回ったと言うことはあるのだが、新しいケースでは闇金はもとより一般のキャッシングサイトにすら接触した事が無い人物に闇金が接触してきている。背景には詐欺被害者のリストを闇金業者が購入している事が挙げられる。

詐欺被害に遭ってしまってお金に困窮している被害者のリストを購入すれば、高確率で融資を希望されるのではないかと言った思想から生まれてきた新手法だと思われる。
この手口の特徴は、いきなり電話がかかってきて大金やおまとめといった言葉を交えて話を切り出してくることである。融資保証詐欺の手口そのものである。

「うちは大型融資専門だが無担保・無保証で貸し付けをやっているので保証人がいなくても安心してもらいたい。ただ、貴方との間に取引履歴がないので保証金を払ってもらうことが条件である。希望される融資額が300万円なので15%の45万円を保証金として振り込みしてもらえれば、その額を加算して合計345万円の振り込みをしますから安心して下さい」

しかし実際は闇金のため融資されることは無く、さらに45万円の被害が発生してしまっている。

 

このように闇金業者はいたるところにその手を伸ばして来ることが分かる。このような場合は話を聞かずに電話を途中でも切るといった心構えが必要である。

◆返金詐欺に騙されないポイント◆

・カモリストなる被害者リストの存在を知る
・慈善団体などから被害が返金できるなどと言う電話がかかったら要注意
・詐欺に遭うと闇金から融資の電話がくることがある

追記:返還手続きや返金手続きということばを使ってくるのは昔も今も闇金だけではなくあらゆる悪質業者の常である。しかし実際に返金されることなどなく、一定期間の時間が経過した時点で業者は逃げてしまっている。逃げてしまえば警察以外に追いかけることは難しくたとえ探偵を使ったとしても見つかる可能性はほぼ無い。

ラッキーなことに相手を見つけたとして裁判で勝利したとしても、「金が無いので払いたくても払えない」とお決まりの言葉を言われておしまいである。重要な事は被害に遭う前にそのことを理解し被害を事前に防ぐということである。

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