【重要】銀行口座凍結の解除をほとんどの弁護士が扱わない理由
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口座凍結の解除を相談できる弁護士が減り続けている
2018年の最新調査によるとこの記事が書かれた2年前と比較して減っていることが分かってきました。闇金問題を扱っているのは弁護士と認定を受けた司法書士ですがそのどちらを調べてみても当時よりも口座凍結を扱う法務・法律事務所が減っています。
運よくある法律事務所の事務員に話を聞くことができましたので本人特定が出来ない範囲でその理由をレポートします。
銀行口座を凍結された相談者が罪を認識していない
その事務所も最初は闇金被害の相談において銀行口座、キャッシュカードの凍結に関しても取扱いを行っておりました。しかし介入した後の結論が変わりにくい点や依頼をしてくる被害者の意識があまりにも低いため相談を断るようになりました。
銀行口座は普通に生活をしていればまず利用停止になることはありません。犯罪に巻き込まれその口座が悪用された場合に止まります。しかし被害者の多くが「自分はだまされた。何も悪くない」という意識が強く「元に戻してほしい」という依頼しかないそうです。
しかしながら闇金との付き合いを許諾したのは被害者である本人自身であること、なにも違和感を覚えずにキャッシュカードを闇金(もしくは犯罪者)に渡してしまったり、暗証番号を自らの意思で伝えてしまったことは明らかに本人の責任になります。
本人が行ったことが悪いことだということをまったく認識していないまま依頼を受けてもクレームになってしまうことから相談を諦めたそうです。
警察がおこなった口座凍結では解除の可能性はほとんど無い
昨今では犯罪に利用された口座のほとんどが警察が金融機関に依頼しての銀行口座凍結です。警察が介入しているということは刑事事件であるということです。
しかしほとんどの被害者はそれがどれほどに自身の状況を悪化させているのかを理解していないそうです。
警察が口座を凍結させたということはその口座が悪用されたという動かし難い事実があるということです。つまりその口座により別の被害が発生しそれが刑事扱いであるということなのだそうです。そのような口座の凍結を解除するのはほぼ不可能なのだそう。
漫画やテレビの影響なのか弁護士に頼めば魔法のようにそれまでの状況が一変すると勘違いされている被害者が多いのは闇金問題に限ったことではないらしいのですが闇金問題、とくに銀行口座の凍結に関してはこの傾向が強いようです。
弁護士は決して「できます」とは言いません。「やれるだけやってみましょう」と言っているそうなのですがそれで口座の凍結が解除できないとなると蛇蝎のごとくクレームを言いネットなどで悪評を投稿する被害者等もいるようです。
闇金被害を解決するために日々、頑張っているにもかかわらずそのような投稿や悪評をかきたてられてしまうと弁護士事務所にとって何1つメリットがありません。事務員が言うには狭い業界なので1つの事務所でそのような出来事が起こると法律家の間でその事実は光陰のように各事務所に駆け巡るそうです。
そうなると他の先生たちもそんなことになるのであれば最初から闇金問題は扱わない、銀行口座問題は扱わないという判断をしてしまいます。それが今の現状なのだそうです。
事務員の方もなんどかそのような体験をされたらしく最後には、
「できれば銀行口座の凍結解除については思いだしたくないですね。最後のほうは相談電話でキャッシュカードという言葉が出るだけで身体が硬直するようになりました。」
と話してくれました。
この話を聞くにあたり今後、口座凍結に関する相談を受けてくれる事務所が増えることは期待できません。
法律事務所に相談される方はこの話を読み、問題の起点は自分にあり責任の一端は自分にもあるということを理解した上で、可能性の1つとしてお願いするかを考えるようにしなければならないでしょう。
追記:2017年になりキャッシュカードをだまし取る犯罪が顕著になっております。
この犯罪は送ってしまった被害者に対してあまりにも深刻かつ長期間にわたる問題が生じる過去最悪の犯罪であると言えます。
被害者であるはずの人物が新規に銀行口座を作ることが出来ないばかりか持っている全ての口座が凍結される恐れがあるのです。
それを救ってくれるはずの弁護士事務所や司法書士事務所は記事を書いた2016年から増えていないばかりかむしろ減っている状況です。
闇金問題や債務整理問題などを扱う法律事務所は数多く存在します。そして多くはインターネットやテレビ、ラジオ、電車の中づり広告などに広告を出すことで宣伝を行っております。
そうした法律事務所に銀行口座凍結問題を相談すると断られることがほとんどであることが分かってきました。
闇金問題から派生する銀行口座凍結問題を法律事務所が受けたがらないのはなぜか?
今回はその理由について当サイトの見解を記事にしてみたいと思います。
銀行口座の凍結解除を弁護士が受けない理由
記事が長くなってしまったので先に結論を述べて文章を簡潔にします。
当サイトの見解として、弁護士事務所で銀行口座問題を取り扱う先生が少ないのは、「割に合わないから」と理由付けしております。
闇金問題は業者との関係を断ち切ることで解決をみます。※携帯電話買取詐欺の場合は一部例外が出始めておりますがその理由は後で詳しくご説明します。
しかし銀行口座の凍結問題は、依頼者が刑事事件の当事者になってしまう可能性があるのです。
依頼者が被害者ではなく犯罪者になれば引き受けた仕事はどんどんと大きく、面倒になりその事象も依頼時とはかけ離れてしまいます。
刑事事件の弁護などは数万円でできる仕事ではありませんし、警察が逮捕した後に弁護に入るのではなく弁護士が介入した人物が犯罪者として警察に逮捕されるような事態になってしまうのは弁護士としても避けたいと思うのは当然ではないでしょうか?
従ってトータルで考えれば割に合わないのです。
弁護士は公務員でもボランティアでもありません。
利益をもらうことでサービスを提供するビジネスなのです。
この先、何度も出てくる言葉ではありますが、民間でビジネスを行っている以上、
サービスを提供しない権利
もまた持っているということなのです。
気になる方は弁護士ドットコムでも同じような内容について弁護士が回答しておりますので、「口座凍結 ヤミ金」の法律相談で確認すると良いでしょう。
警察による銀行口座の凍結は逮捕される可能性を秘めている
親族が亡くなった場合の銀行口座凍結であれば犯罪性はほぼ皆無ですから二つ返事で引き受けてくれる弁護士事務所は数多く存在します。
しかし遺産相続という大きなククリの中の1つの作業であるため銀行口座凍結がクローズアップされることはありませんでした。今回のケースではそのような案件は当サイトの主旨では無いため割愛します。
ここではあくまでも警察や銀行、弁護士による銀行口座凍結について記事を書いていきます。
現状、闇金問題に関連する銀行口座凍結は警察による指示がほとんどだと思われます。被害者さんからの相談を受けていてもそのことが感じられ、ほぼ全ての被害者さんは銀行から凍結連絡を受けた際、警察からの連絡により利用停止の判断をしました、と言われています。
これの意味するところは何なのか?
警察は民事事件には介入出来ません。
刑事事件においてのみ介入します、そして警察が銀行に対して連絡をするということは刑事事件として被害届が提出されたと考えても大きな間違いにはなりません。
日本では麻薬捜査などを除けば警察だけが事件に対する捜査権を持ち得ます。
その警察に対してイタズラに突っ張れば銀行だって捜査対象になってきます。そのようなリスクを冒してまで銀行が顧客を守ることは考えづらいのです、それが故の銀行口座凍結なのです。
銀行からすれば刑事事件の対象者になるような可能性がある人物にサービスを提供するのはリスクがありますからそのような危険な顧客を守ることもしません。
顧客側に非があるから警察の捜査対象になるのでしょう
この主張を崩すことが出来ないからです。
たとえ、
「闇金が自分たちを正規業者だと偽って騙してきたので私は被害者だ。」
と声高に反論しても、
「それを見抜けなかったあなたにも問題はあるでしょう。自分の身は自分しか守れないんですよ。」
といわれ凍結されてしまった被害者さんの主張はなに1つ通らないのが実情なのです。
当事者がいくら叫んでも銀行が口座凍結を解除する可能性はほとんどありません。
銀行口座を渡した人が警察に容疑者として逮捕された
凍結された被害者には凍結以外にも恐ろしい事態が待ち受けている可能性があります。
先にも申し上げましたが、凍結されてしまった当事者は警察の捜査対象になっているということです。
警察は闇金を特殊詐欺としてとらえていると思われます。
特殊詐欺とは振り込め詐欺やオレオレ詐欺のことで社会的にも関心度が高い犯罪ですから重点的に捜査を行います。
闇金業者は他の特殊詐欺と同様、秘密性が高く隠れて悪事を行っています。
警察に捕まらないように彼らの言う万全の対策を施しているからこそ、執拗な取り立て行為や耳を覆いたくなるような嫌がらせ行為を行うことができるのです。
なかなか尻尾をつかませない悪質業者に対して昨今、警察が取り始めた作戦と銀行口座問題には関連性があると当サイトは考えます。
それの意味するところは、
闇金と関連しているところは捜査対象者とする
ということです。つまり本丸がダメなら本丸が営業できないようにすることで犯罪の発生率を下げる兵糧攻め作戦に出たのではないかと考えています。
それを証明するかのような逮捕劇が、レンタル携帯電話業者の摘発です。昨年夏過ぎ辺りから本格化している携帯電話レンタル業者の摘発は特殊詐欺撲滅に対して警察が取った新作戦だと言えるのです。
闇金には三種の神器があると言われます。
飛ばしの携帯電話
飛ばしの銀行口座
名義人
飛ばしの携帯電話
警察は闇金業者に道具を提供している道具屋として携帯電話レンタル会社に目を付けました。こうした会社は出自も胡散臭く、元闇金業者で逮捕歴があるため職を変えたような人物などが運営していたりその部下や後輩が名義人であることから叩けばホコリが出ることから捜査対象になったのでしょう。
レンタル携帯電話会社の建前は、短期滞在の外国人向けの携帯電話レンタルサービスですが、摘発された会社のほとんどで会ったことも無いような人物に対して携帯電話をレンタルしていたことが分かっています。確認用の身分証すらも偽造されている有り様です。
警察の仕事は的確だったといえます。これによりトバシの携帯電話販売価格が上がります。ここに目を付けたのが携帯電話買取詐欺グループです。
犯罪利用目的の携帯電話販売会社が摘発されたことにより需要に対して供給が不足しました。そこで、彼らはだまし取った携帯電話を国外に不正輸出せずに道具屋に転売する流れを作ったと考えられます。
SIMカードを抜かないで電話をだまし取る手法がでてきたのもこうした理由からです。
これについては今も大問題になっている闇金被害です。
業者から、携帯電話を買えば融資できると持ちかけられても絶対に購入してはいけません。
自分名義の携帯電話が犯罪に使われるようなことになれば、警察はその電話の利用を停止します。
今後はそのような名義人に対して携帯電話の販売を断るような事態も考えられます。
犯罪は行うことはもちろん、関わることも罪であるという考え方がここ最近のスタンダードになっているのです。
文章が長くなってしまったのでここからは次回となります。
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