【事件を読む】売った口座から現金引き出し容疑の男を再逮捕

世の中もここまで来たかと頭をうなだれたくもなる事件が発生しています。犯罪者や悪質業者をターゲットにした詐欺をクロサギと呼ぶのだそうだが小説や漫画の世界の作りごとと思われがちだが現実にもそのような出来事が起こってしまいました。

今回の事件を読むは闇金に銀行口座を売ってしまった男性が詐欺罪、窃盗、犯罪収益移転防止法違反という3つの罪で逮捕されたケースが闇金問題にどんな影を落とすかを読んでみたいと思います。

闇金に売った口座から現金を盗み出す

 ヤミ金に自分の口座を売った後、その口座から現金を引き出したとして、県警は15日、前橋市下小出町2、無職、当广(とうま)五十六被告(51)=詐欺罪で起訴=を窃盗と犯罪収益移転防止法違反の疑いで再逮捕した。

ニュースソース
※2017/10/25現在、ニュースソースのリンクが切れておりましたのでURLを削除いたしました。

群馬県で発生したこの事件、すでに男は詐欺罪で起訴されており余罪の追及で発覚し再逮捕されております。
手口としては、闇金業者に銀行口座を販売し、闇金が回収用に使い始めた頃合いを見て入金されたお金を大胆にも銀行に行って払い戻し伝票で引き出していたというものです。

文面からさっするに完全な確信犯と言えるのが残念でなりません。憎むべきは違法行為を行い善良なる市民から詐欺同然にお金をむしり取るべき闇金であり、このようなクロサギまがいの人物が出ることで警察などの印象が悪くなってしまうことが懸念されます。

いわく、

「どっちもどっちでしょ」

と思われてしまうようになったら闇金解決の道のりは遠のくばかりです。すでに、銀行口座凍結に関する問題は弁護士なども依頼を断り始めているのが実情なのです。

弁護士も敬遠し始めた銀行口座凍結問題

当サイトは今回の銀行口座売却男に対して一片の情も持ち得ません。悪いことをしてるのだからこちらも報復してもよいと思ってやったことなのか、ハナからお金を盗む目的で銀行口座を作ったのかはわかりませんがいずれにせよ結果として闇金問題の解決を遠ざけるような問題を起こし逮捕された容疑者を闇金被害者と呼ぶことはできないと考えます。

さて、事件の中核となった銀行口座の転売ですが闇金問題が深刻化するのと併せて相談件数が増えてきております。
確信犯での転売、貸与したケースは論外として、闇金業者から騙されてしまったという被害報告が増えているのです。
背景には需要と供給のバランスがあるようです。
トバシと呼ばれる他人名義の銀行口座の凍結は警察、銀行、弁護士など官民連合による犯罪の瀬戸際防止行動が功を奏していままでとは比べ物にならないほど対策が早くなりました。
それは銀行口座凍結までの流れがスムーズになり犯罪者が資金を得るよりも早く口座凍結することを意味します。
口座の入手が難しくなったことでオレオレ詐欺や出会い系詐欺などは銀行振込以外の方法でお金を得ようとし始めました。
アマゾンやグーグルなどの電子マネーや郵便局を使い現金を配達させるなどの手口から、実際に家まで現金を取りに行くという荒っぽい手口まで登場しております。
それは全て銀行口座の制限が厳しくなったからとも言えるでしょう。

そのことは犯罪抑止の観点からすれば成果を挙げていると言えます。反面、無知な被害者に対して非常なる現実を突きつけたと言えます。

ここで無知というのは、知らなかったという人物ではありません。
もしかすると悪いことをしているのかもと思いつつ口座を相手に渡してしまった人を指しております。
罪の意識を持ちながらも行動をおこしてしまい口座が凍結したら、ごめんなさいをすればなんとかなると考えている方があまりにも多いことに驚きを隠せません。
銀行口座はお金に直結するサービスなので法律で厳しく決められており、知らなかったので許して下さいでは通じないのです。
この意識の甘さによって、弁護士事務所なども口座凍結に対して積極的に依頼を受け無くなると言う事態まで発生してしまいました。

「たしかに悪いのはこちらかもしれないけど、だました方が悪いのでなんとかしてください」

「次からはもうしないので今回だけ助けてください」

といった相談者が後を絶たないそうです。警察としても同様の発言がきかれるそうで、

「知らなかったで済まされる問題ではないです。それ自体が犯罪になるとわかってやったんですか?」

と苦言を呈する状態だそうです。
結果として、どんな理由にせよ銀行口座の売買を行った以上しかるべき報いはうけなければならないといった状態になってきてしまったのです。
そうなると世間的にも、
口座を売るような人物なんだから仕方ない
といった風潮になってしまうのです。

騙された人は知識が無いことを恨みなさいでは、救いがありません。しかし現実はそうなのです。

今回の事件を通して当サイトが危惧するのは、
闇金で借りた人が悪いんだから被害者ぶるな

といった流れになってしまうと真に救済を求めてる人がでてきても頼む先が無くなってしまうかもしれないと言うことなのです。

今回の事件を読むですが、こういう犯罪者相手なら何をしてもよいとも捉えかねられないような事件が発生ことによって思わぬマイナスが生じる可能性があるという点について考察してみました。

闇金業者の手口を教えてください。常に進化する業者の詐欺行為、電話番号、担当者名などを教えていただくことで被害を未然に防げる可能性が上がります。


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