【事件を読む】闇金被害者の口座が凍結される

自分の口座が凍結された!

このような被害相談が増えている。ここ半年特に多くなっている子の相談だが象徴するようなニュース記事がでていたので取りあげてみる。

「被害者に口座凍結トラブル相次ぐ ヤミ金対策が裏目に 支援団体、国に申し入れへ」
このような見出しで取り上げられた記事は闇金被害者が闇金に指示されたとおりに動いた結果、自身の口座が止まったことを記事にしている。

記事内容を読んでいくと押し貸し詐欺手口の闇金被害者が銀行口座凍結の被害に遭っていることがわかる。
当サイトに寄せられている相談についても同様に押し貸し詐欺手口の被害者が多い。

なぜこのようなことが起こってしまうのか?
押し貸し詐欺業者が使っている手口が問題なのである。

◆押し貸し詐欺業者の手口:

①信用作り、返済履歴などの名目で新規申込者に小額の振り込みをする

②その額の倍額を返済することで返済履歴ができて融資可能になると言ってくる

③実際には融資せずにもっと返済履歴が必要だなどと言って追加の返済要求をする

④結果的に手数料名目のお金をひたすらに支払いさせられる。

簡単に説明するとこのような図式になる。この流れのどこで被害者の口座が凍結されるのかというと、①の作業が闇金ではなく同様の被害者なのである。
つまり、ヤマダさんという被害者が自分名義で新規申込者の口座に小額の振込をしているのである。押し貸し詐欺は①から③を何度も繰り返すことによって利益を膨らませる手法である。
振り込んだ人物からすれば、相手の口座が闇金の口座だと思うわけで被害相談などの際、相手の口座を伝えることで口座凍結が発生する。

記事ではこの流れが口座凍結を発生させているとしているが、実際にはもう少し状況は複雑である。
確かに闇金業者が指示して新規申込者に別の闇金被害者が振込をすることはありえる。
振り込みをさせられた被害者が警察や弁護士に相談することで相手先の口座を凍結する事もありえる。
しかしこれでは被害者が別の被害者にお金を振込んでいるだけで自分たちのところにお金が入りません。

実は、彼らには本回収用のトバシ口座があるのです。この口座は口座売買により手に入れられたものなのです。これが本口座として彼らの手元にお金を呼び込む口座なのです。
闇バイトな闇アルバイト、楽して儲けるなどの裏サイトなどで募集している口座売買などや浮浪者や主婦などの小遣い稼ぎサイトなどで網を張っているのです。

現在、銀行の口座凍結は3種類あると言われている。

・警察による凍結
・銀行による凍結
・士業による凍結

この3つが闇金関連で銀行口座凍結される際の主な経路である。この中で警察が凍結した場合の解除が一番難しいと言われている。
しかし、いずれの場合も門戸は開かれており無実をしっかりと説明することで問題は無いと言っている。

しかし現実はそれほど簡単ではなく、一度口座凍結された名義人が新規口座を作ることは現実的ではないようである。疑わしきは罰せずが法律の根幹であるが、サービスを提供している企業のガイドラインはそれよりも厳しいと言うことなのである。

「闇金に口座を教えてしまったのだが大丈夫でしょうか?」

こうした質問を頂くことがあるのだが安全に徹するのであれば銀行口座を解約する方が良いという結論になってくる。
相手から勝手に振り込まれた金額によって、自分の知らないところで闇金の振込口座と勘違いされたまま口座凍結される事態が発生しているからである。

 

現在は少し状況が変わってきており凍結された口座を解除するという方法も出てきているのではあるが、知識のない人物が簡単にできる作業ではなく、凍結されないような努力をすることが重要であると言える。

 

文末になるが今回のニュースソースを下記する
被害者に口座凍結トラブル相次ぐ ヤミ金対策が裏目に 支援団体、国に申し入れへ

新規口座の開設、落として悪用された口座凍結解除、闇金と関係が無いご相談についてはアドバイスをしておりません。


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