銀行員を名乗る口座だまし取り詐欺に注意

やはり2017年上半期は銀行口座のだまし取りに関する詐欺が激増しているようです。ここのところ被害相談に1つの特徴が出始めてきております。今回は巧妙化する銀行口座のだまし取り詐欺の手口に騙されないように情報公開してまいります。

追記:2017/10/18、今月に入り警察が銀行口座買取詐欺、キャッシュカードのだまし取り詐欺について検挙したニュースが報道されております。やっとこの詐欺が社会的な認知を受けたことになります。どのような言い訳をしてもキャッシュカードは他人に渡せるものではありません。絶対にわたさないこと。



 

銀行員を名乗って口座をだまし取る詐欺師

最新の銀行口座だまし取りの手口です。現状では以前に闇金業者と関係を持ったことがある被害者宛てに電話が掛かってくることが多いようです。
被害相談から明らかになってきたその手口について体験談から再構成しております。
※詐欺業者によって言い回しは異なっておりますので流れを把握するようにしてください。

ある日突然、被害者の携帯電話宛てに銀行員を名乗る人物から電話が掛かってきます。
「○○銀行のタナカ(仮名)と申します。いまお時間少しよろしいでしょうか?実は大変申し上げにくいのですがご本人様の銀行口座が振り込め詐欺グループに使われて問題になっております。犯罪グループに銀行口座を渡した経緯があるかなどをヒアリングさせていただいております。」

「え?どういうことですか?」

「はい、少しご説明させていただくとご本人様の銀行口座が振り込め詐欺グループの集金用口座として利用されている危険があります。すでに警察等も動いており犯人のあぶり出しをしております。当行としても不正なお金の流れを把握しておりご本人様が関与しているのかなど独自の調査をしている次第です。ところでご本人様はいま、銀行口座は全てお手元にございますでしょうか?」

「はい。ありますが・・」

「ちなみにどちらの銀行口座になるか全て教えていただけますでしょうか?」

「え?あの?そちらでわからないんですか?」

「把握はできておりますが先ほども申し上げたように当行でも調査をしている最中となりますのでお手数ですが教えていただけないでしょうか?」

「わかりました。○○銀行、▲▲▲銀行、■■信用金庫、◆◆◆銀行ですけど」
※1ここで業者は自分たちの欲しい銀行口座があるかと被害者がどの口座を持っているのか情報を取る。

「少しお待ちください」



「お待たせいたしました。ご本人様の▲▲▲銀行が犯罪グループによって使われております。キャッシュカード、印鑑、通帳は全てそろっておいででしょうか?」

「はい、でも何でですか?どうやって?」

「はい、銀行の内部機密になるため全てを開示することはできないのですが犯罪が利用するケースが増えております。当行で犯罪グループがどのようにご本人様の口座を使ったのかなど調査を進めております。お手数ですがキャッシュカードはお手元にございますでしょうか?」

「はい、ありますが。。」

「キャッシュカードを使って犯行に及んでおりますのでカードを調査したいと思います。つきましてはこれから申し上げる当行の調査部までキャッシュカードを送っていただけますでしょうか?」

「は?それは無理でしょう。キャッシュカードは他人に渡すことできませんよね?これホントに銀行の人ですか?」

「疑われるのももっともです。もし気になるようであれば○○銀行にお電話してタナカを確認していただいても結構です。しかしその際は注意してください。この件について当行は被害者です。当行でサービスを利用しているお客様がご本人様の振り込み口座宛てにお金を支払っていることに対する調査です。ことを穏便に済ませたいので当行で調査しておりますが、ご協力頂けないのであれば警察に被害届を提出して警察側からの捜査となります。その際にご本人様は犯人扱いされることもあることをご理解ください。」

「え?オレがなんで犯人扱いされるんですか?」

「先ほどから申し上げていることをお聴きになられていないのですか?ご本人様の銀行口座が詐欺グループに使われているのです。つまり当行ではご本人様が犯行グループと何らかの接点があるかについて独自調査をしているということなのです。ご理解いただけてますか?」

「はぁ。それでどうすればよいんですかね?」

「犯行グループはキャッシュカードを使って犯行に及んでいます。従って当行としてキャッシュカードの調査をしてご本人様が犯罪に関与しているかについて確認したいと申し上げております。これから当行の調査部のご住所を申し上げるのでそちらまで普通郵便で送っていただけますでしょうか?

「それってかえしてもらえるんですか?」

「もちろん調査が終わればすぐに返却致します。時間としては2週間程度だと思われますのでそのあとすぐにご返却致します。ではご住所を申し上げます。東京都○○○区○○○1-1-1○○○まで」

「送ればいいんですね。それとこれ警察に相談してもいいですか?」

「もちろん結構ですよ、ご自身のことなので身を守っていただいても結構です。ただし、先ほどから申し上げてますが当行のお客様がご本人様名義の口座にお金を振込んでいるんです、それも振り込め詐欺と思われる手口でです。なので警察もその情報は確認してると思いますから相談される際はくれぐれもご注意ください。ご本人様は最悪逮捕される可能性もあることを理解してご相談ください。」

「はぁ。」

「当行で調査して問題が無いと分かれば当行から警察にご本人様は犯罪とは関係ないと口添えしますのでそれを待ってからでも遅くないと思いますよ。いかがですか?」
※2犯罪で手に入れたトバシ口座は長く使えません。そこで止まるまでの時間を逆算して怪しまれないように出入金処理を見せないためこのような発言をしているのです。

「自分はホントに知らないことなので犯罪になることは無いと思いますけど」

「私たちもそう思っております。しかし犯罪が行われたことは事実でご本人様の▲▲▲銀行の口座が詐欺に利用されているのは事実なのです。だから調査が必要なのです。ご理解いただけましたでしょうか?」

「はい。。わかりました。そしたら送ればいいんですよね?」

「お願いいたします。また郵送しましたらこちらの番号までお電話頂けないでしょうか?わたくしタナカと申します。」

「はい、わかりました」

「できるだけ早くお願いします。本日は送れますか?

「はぁ頑張ればなんとか」

「できるだけ早い方がお互いにとって良いと思うので、では今日送ってもらえますでしょうか?投かんされましたら私までご連絡をお願いいたします。」

「わかりました。」

「ではよろしくお願いします」

 

数日後、闇金仕上げ

「お忙しいところ失礼いたします。私○○銀行のタナカと申しますがご本人様でいらっしゃいますか?」

「はい、どうしました?」

「調査部からキャッシュカードが届いた旨連絡を受けました。ありがとうございます。さて本日から調査を行うのですがご本人様よりキャッシュカードの暗証番号を教えていただきたくご連絡いたしました。」

「え?キャッシュカードの暗証番号なんて教えられませんよ」

「困惑されるのもわかります。しかしお金の流れを確認するには当行の調査部で出入金手続きを行わなくてはなりません。その際、出金するために暗証番号が必要なのです。調査ですから気になるようであればお金をひきだしておいていただいても問題ありません。調査が終わった後キャッシュカードをご返却した後、暗証番号の変更手続きをしていただいても問題ありません。」

「これホントに大丈夫なんですか?」

「疑われるのは仕方ありませんが当行としても調査をしなければなりませんしご協力をお願いしております。」

「はぁ別にお金入って無いんでいいんですけど、暗証番号なんて教えていいんですか?」

「通常であればもちろんダメです。しかし今回のケースは犯罪が絡んでいる特殊なケースなので緊急措置になります。当行がご本人様からキャッシュカードを預かってお金の流れに関する調査を行ったことは全て記録にのこしてありますのでご希望ならその記録も後ほどキャッシュカード返却の際に一緒に郵送しますがいかがしますか?」
※3緊急措置などありません。言葉のマジックです。ここで切り札を使います。怪しいなら証拠を出すという切り札です。これもウソです。

「はぁ、ちょと怪しいんでその記録もください。」

「わたしました。調査部に連絡をしておきます。さてでは暗証番号ですが教えていただけますでしょうか」

「****です。ホントにホントに大丈夫なんですよね?」

「はい。ご安心ください。ではこれより出入金の確認を行います。それと本日から少しの間はご本人様は口座に関して何もしないでください。調査中にコンピューターの誤作動を防ぐためです。この事は徹底して下さい。」
※2同 繰り返しになります。犯罪で手に入れたトバシ口座は長く使えません。そこで止まるまでの時間を逆算して怪しまれないように出入金処理を見せないためこのような発言をしているのです。

「わかりました。じゃあお願いします」

「かしこまりました。調査結果がでましたら改めてお電話させていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。」

ガチャ
その後二度と電話が掛かることはありませんし、こちらからかけても通じないケースが50%、残りは調査中という言葉で片付けられます。

犯罪に使う口座が1つ出来上がりました

長い文章で申し訳ありませんでした。
電話だけで詐欺をするというのはとても難しいことなのでどうしても相手を信用させるため話が長くなるのが特徴なのです。銀行口座だまし取りの新手口が発覚したことをできるだけ正確に説明するにはやり取りを細かく告知していくことが大切だと判断しました。
これは入ってきた被害相談をもとに再構成した文章ですから実際にこのままのマニュアルが存在するわけではありません。しかし、この詐欺の大筋というのは分かっていただけたかと思います。
銀行口座のだまし取り詐欺グループの特徴としてまとめてみました。

銀行員など身分詐称で電話してくる詐欺師の特徴
・言葉使いがとても丁寧
・警察という言葉を使っても全く動じない
・怪しむとこっちが犯罪者かのように接してくる
・警察に逮捕されるなどソフトな脅しを使うケースもある

現在は銀行員を名乗る人物からの電話連絡しか確認できておりませんが今後、このような詐欺が社会問題化してくると他の職業を詐称して電話するケースが考えられるので手口と流れについて頭に入れておく必要があります。
当サイトで危惧しているのは、弁護士、司法書士、調査会社を名乗る人物が登場する可能性があると想定しております。
どのような職業が出てきたとしても詐欺の本質は代わりませんので本質を理解するようにしましょう。

相手が職業を言ってきた時の対処法
・弁護士の場合
所属している弁護士会と登録番号を確認すること。答えなかったり答えに詰まった場合はニセモノ
・司法書士の場合
弁護士と同じく所属している司法書士会と登録番号を確認すること。答えなかったり答えに詰まった場合はニセモノ
・調査会社の場合
探偵業届出の都道府県と番号を確認すること。答えられない場合はニセモノ

詐欺の確認方法
所在地の住所と連絡先電話番号を聞くこと。所在地を言わなかったりスムーズに言えない場合はニセモノを疑う。
電話番号も同様にかけている電話番号をスムーズに言えないような場合は詐欺を疑う。
即答せず相手の情報を聞き出すような質問をする、会社名、名前、住所、電話番号どれか1つでも答えられなかったりスムーズに言えなければ詐欺を疑うこと。そして反論してくるような場合も同様です。

例「こちらでも調べますのであなたの所属会社名とお名前それから電話番号と所在地を教えてもらえますか?警察に相談するときに必要なのでよろしくお願いします。その後、安心できるようならこちからか折り返します。」

年々、詐欺が巧妙になってきておりますが詐欺を見抜くために覚えておいて損の無いアドバイスを箇条書きにして今回の告知を締めたいと思います。
どれか1つでも該当するならばまともではないと頭に危険信号を灯して良いと思います。

相手が詐欺かどうかを見抜く簡易方法

1. 相手から勝手に電話してきて何かをしろと要求してくる
2. 商品等の送り先が宅配会社の配送センター留めや個人宅
3. 相手の身分などを質問した時に嫌がるようなそぶりを見せたり、スムーズに言わない
4. 相手にとって好ましくない質問に対して質問で返すような発言をする
5. 相手に反論すると人生が変わるかのような脅迫発言をする、ソフトな言い方もおなじ
6. 電話のきり際に反論したり逆ギレするような対応をする
7. 電話をガチャ切りする

新規口座の開設、落として悪用された口座凍結解除、闇金と関係が無いご相談についてはアドバイスをしておりません。


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