闇金からお金を借りたら解雇?

いくつかの相談者さんから頂いた件についてまとめてみました。多かった質問について回答したいと思います。

・闇金からお金を借りたのがバレたらどうなりますか?

当サイトで把握している情報に限って言えば解雇もしくは自己退社勧告をされています。派遣の場合は契約違反による強制的な契約終了が一般的です。

当然ですが社員規則や派遣条項には犯罪者もしくは法律に違反するような行為があった社員、人物について会社は強権を発動できると書かれています。そうは言っても大切な社員をすぐにクビにするようなことも一般的ではなく、部署や同僚などがある程度はかばってくれることが多いようです。

たとえば闇金から電話がかかると、

「今、出かけております」

「その人物は退社いたしました」

とその場対応してくれるので勘違いをする方が多いようなのですがそれはあくまでも会社側に被害が発生していない場合です。昨今の闇金業者は時として大変に粗っぽい嫌がらせ行為を行います。

例えば、1時間に100本近い電話を会社にかけてきてそれぞれの人物が好き勝手に電話口に出た人間を罵倒する、嘲笑する、卑猥なことばを連呼するなどです。その際、お金を借りた当事者の名前を連呼するため誰のせいでこうなったのかをしっかりと分からせてきます。

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闇金問題など一般的に発生しない事由に興味本位で助けてくれた同僚なども嫌がらせが1週間毎日続けば仕事になりませんので守ってくれなくなります。それどころか会社全体の問題として取扱いを受けることになります。会社としては闇金から電話がかかる原因を作った社員をそのままにしておくメリットは全くありませんので冒頭に申し上げたように、解雇、または自己退社勧告となりその人物は会社を去ることになります。

・闇金に返済しても犯罪として扱われます、借りることが違法

これも間違った解釈です。返済を続けていれば確かに闇金業者は会社に電話してきません、する理由がないからです。しかしながら別の問題が発生してくるのです。

闇金業者はやっている行為は違法ですから自分たちの名義を徹底的に隠します。捕まれば実刑でかなりの長い間、刑務所で軽作業をすることになります。そこで彼らは足がつかないように別名義の仕事道具を使い警察の目をごまかそうとします。

その中でも特に問題になるのが銀行口座です。業者が返済用に指定してくる銀行口座は他人からだまし取った犯罪によって手に入れられた口座なのです。銀行口座のだまし取りが問題になってきていることから警察も犯罪に使われる口座にはピリピリしています。
銀行と警察は連動して犯罪者が犯罪によって得たお金を彼らに渡らないように食い止めるため日々、情報を共有し戦っています。具体的には、被害者が警察に相談し業者が返済用口座として教えてきた口座を凍結することで被害の拡散を防ぎます。
同時にその口座の名義人情報を全銀協という銀行全体が加盟している団体に通達することでその人物が他の銀行を使って継続的に犯罪を行うことを防ごうとします。

これが関連口座の凍結のカラクリです。しかしここにきて大きな問題が発生しました。

闇金業者にかかわり高額な利息を返済している借主の銀行口座が止まり始めたのです。犯罪者が用意した口座にお金を振り込むという行為は別の犯罪口座から被害に遭った口座に資金を移していると判断されるからです。そしてもう1つ、世論が犯罪者と付き合っている人物は被害者ではなく犯罪への協力者であるという考え方に変わってきた点です。

自分さえ黙っていればバレないと思っている方は大きな間違いをしていること、そんなに世の中は甘くないことを知るべきです。闇金業者と関係を持つということは犯罪者と関係を持つことです。警察も銀行も詐欺に関して煮え湯を飲まされていますから相当に強い態度でこうした特殊詐欺に臨んでいます。そのことが被害者を追い込む形になってきているのです。しかし、法律では犯罪と知っていて加担した人物を助けることは記載されていません。

いままでは情状酌量など状況を加味して人間がその問題について酌量していたのです。しかし特殊詐欺がこうした人間の酌量に対して巧みに付け込んでさらなる被害が発生するため法律に厳格にならなければ問題が解決できないようになってきたのです。つまり、被害に遭った人物に対しても、ワキが甘ければ助けられない、勉強不足はその人の問題というように状況が変わってきたのです。「情報弱者」という言葉もこうした背景から出来上がってきたといえます。

結果、被害者である人物の口座も凍結されることになるわけです。自身の口座が関連凍結されると全ての口座が凍結します。そうなれば給与の受取ができなくなります。新規に口座を作ることもできなくなります。

上司や人事に振込先口座名義人の変更を出すという異常事態に発展します。通常の会社では働いている人物と給与の振込先が異なるような状況を許可することはありません。
長年勤めている社員だとしてもその理由を問われることになります。そこで問題が闇金であることがわかれば解雇になるのは仕方がありません。

ソフト闇金からの借り入れは警察も助けてはくれない

この問題を語るにあたりソフト闇金を外して語ることはできません。現在、少額とはいえ実際に貸付を行っているのはソフト闇金だけです。そして彼らはホームページとSNSを使って顧客を見つけています。

ソフト闇金の特徴としてかれは自らを「違法な闇金」と言っている点です。

これは借り手に対して暗黙の恐怖を与えることが目的の確信犯的な発言ですがこの発言が後々大問題に発展します。生活が厳しいからとソフト闇金から借金をして1週間で3割など高額な利息が支払えなくなり警察に駆け込む被害者がいます。

その行為は正しいのですが警察に事情を説明すると驚く回答をされるケースが増えてきています。曰く、

「あなたは借りる前から相手が犯罪集団である闇金だと理解した上で借金をしたわけである。その行為は犯罪と知っていて協力した事と同義であるからしてアナタも罪に問われる可能性がある。自分だけ被害者と言うことにはならない」

と言われるのです。これは特殊なケースではありません。大都市などで相談件数の多い警察署などであれば当たり前のように言われます。

警察の主張はもっともであり法律に照らし合わせれば完璧な回答です。悪いのはアナタなのです。

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犯罪者に協力する行為は何があっても許されません。にもかかわらずアナタはソフト闇金という犯罪グループに利益をもたらす行為に協力したのです。

言い逃れはできません。また知りませんでしたも通じません。ソフト闇金は第三者の銀行口座を違法に入手して振り込み手続きをしてきます。つまり、振り込み先の口座が違法であり振り込まれたアナタの口座も犯罪資金移転防止法に違反することになります。何度も言います、特殊なケースではありません。法律に照らし合わせれば当たり前の手続きなのです。

そしてこれは年々顕著化しているのです。最後はアナタの銀行口座が凍結されます。

会社にバレ無くても銀行口座が凍結されれば給料の受け取りができなくなるばかりか会社から事情を聞かれることになります。ウソをついてもアナタは銀行口座を持つことが出来ない人物になるわけですから一般の会社であれば、

何かよからぬことをした可能性があるので銀行口座が使えなくなった人

という判断になります。多かれ少なかれクビになる可能性は極端に高くなります。

・結論

当サイトで知りえた情報を精査した限りでの回答となりますが、闇金業者と付き合ったことにより会社を解雇、自己退社する確率はかなり高いと言わざるを得ません。また公務員、金融業界従事者(キャッシング会社、銀行、カード会社)、先生、などは犯罪者と付き合った人物として退社だけではなく、退職金の返金などかなり厳しい処分になっているようです。

金融業会社はとくに与信を見ることができる関係上、消費者金融で借りずにいきなり闇金に手を出す場合が多いようですから気をつけてください。

2017/9/16にこの記事を書いておりますが昨日のニュースでカードローンの体制が変更になり即日融資制度が撤廃されるとの報道がなされました。金融庁からの指示でより慎重に審査をおこないなさいという点、借り過ぎの流れにストップをかけるということからの実施だそうです。これにより闇金は即座に反応してくると予想されます。

「即日融資可能」

といった文言が今後も継続して出ている場合はまともな金融業者ではないと判断する必要があると思われます。

 


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